「妊娠すると、妊娠線ができる人が多い」この話自体は、だいぶ浸透しているのではないでしょうか。
一方で、妊娠線がいつからできるのか?妊娠線ができる兆候があるのか?などの詳細はデリケートな話であるがゆえ、人から聞けることも少ないかもしれません。
とはいえ妊娠線ができ始める時期、できることならば知っておきたいですよね。また、もし兆候があるならば知っておいて早い対策を取りたいと思うことでしょう。
なので今回は、妊娠線ができ始める時期や、妊娠線ができる兆候について探ってみました。さらに、妊娠線と間違えやすい「あるもの」や妊娠線の兆候と間違えやすい病気についてもまとめたので、妊娠線が気になるあなたは、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
妊娠線ができ始めるのはいつ頃から?【白い線など症状、兆候で判断】
知っておくべき妊娠線ができ始める時期について
妊娠中期に差し掛かる、つわりが終わって食欲が出始めた時期や、おなかが目立ち始める6か月頃からでき始めるという説があります。
しかし実際には、70%の妊娠線経験者が妊娠後期にできたと回答する統計もありますし、80%の経験者が妊娠後期にできたと回答した統計もあるのが現状です。
出産を間近に控えた妊娠後期になって、初めて妊娠線ができるという人がほとんどなのですね。
そもそも妊娠線はおなかが大きくなるスピードに肌の伸びがついていけず、肌の組織が割れて内出血を起こすことでできるものです。ですから、おなかがぐんと大きくなる、妊娠後期にできやすいのは当たり前のことかもしれません。
「妊娠後期に妊娠線ができた」、こんな経験者の声があります。
『(引用)最後の最後が危ないよ〜
お腹の妊娠線ですが、私は出来なくて「あ〜よかった。私は出来ないんだー」と安心していました。すでにお腹は「双子ちゃん?」って聞かれるくらいぱんぱんに大きくなっていたけど妊娠線はできず、「ふふふ…」とほくそ笑んでいました。…が、最後の最後にやられました。本当に最後の2週間くらいで、ビビビビーっと。下腹部に、すいかのごとく出来てしまったものは消えることは無く、今もスイカを下腹部に抱えています(^_^;) ですので、今は出来ていなくても油断は禁物ですよ!専用クリームでのお手入れは最後までしましょう!(引用終了)』
出典:baby-calendar
これはショックが大きいですよね!妊娠初期から中期に妊娠線ができないからといって、油断してはいけないと身につまされる経験談です。
妊娠後期になっても、「キレイな肌を保つためにあともうひと頑張り!」とモチベーションを高く持って、予防をしましょう。
一方で、妊娠して5か月以内の初期にでき始めたという人も、5%未満というわずかな数ながら存在します。つまり、後期にできるものだからいいやと油断するのも禁物なのです。
ということで、妊娠が分かった頃からコツコツと予防を始めるのがおすすめです。
妊娠線ができやすい季節、時期がある?
妊娠線ができやすい季節はズバリ、「秋・冬」です。秋・冬は湿度や温度が下がるため、肌全体が乾燥しやすい時期ですからね。
普段であれば、顔や手、かかとなどのお手入れに意識が向く時期でしょう。しかし、そういった部分が乾燥するということは、妊娠中は特有のホルモンバランスなどの影響で、保湿力を失っているおなかの肌はさらに乾燥しやすくなっているということです。
乾燥した肌は、温度や湿度などの影響から肌を守る機能が低下します。ただでさえデリケ-トになっているおなかの肌がさらにデリケートになり、トラブルを起こしやすい状態になります。
言い換えれば、妊娠線ができやすい肌になるということ。
妊娠は約10か月にわたって継続しますから、少なくとも秋冬のどちらかは経験することがほとんどでしょう。秋冬は特に、お手入れを怠らないよう注意が必要です。
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妊娠線ができる兆候は、必ずしも出るわけではありません。
でも、「もしかして妊娠線ができる兆候?」と疑えるようなことを知っているのといないのとでは、妊娠線に対する気分も違うはずです。
ここでは、知っておきたい妊娠線ができる兆候を6つご紹介します。
1.かゆみ
かかずにはいられない、無意識にかいている。そんなかゆみが妊娠線の兆候として出ることが多いようです。
特に同じ場所が繰り返しかゆくなる、かいても楽にならないなどの症状が頻繁に起こったら要注意です。
2.かさつき(乾燥)
顔の肌やかかとなどで経験済みの方も多いでしょう。
かさつきは肌が乾燥している証拠。肌がダメージを受けている証拠でもあるので、妊娠線ができるリスクが高くなっていると考えられます。
3.「肌が」つっぱった感じがする
この時、気を付けなければいけないのは「どのあたりがつっぱるか」を確実に把握することです。おなかの中がつっぱった感じがするのであれば、それは胎内に異常が起きている可能性があるので休養をとる、それでもダメならば病院に連絡する必要があります。
そうではなく、肌がつっぱった感じ、チリチリするような感覚がある時は妊娠線が できる兆候かもしれません。
4.白い線ができ始める
妊娠線というと赤や紫の線を考える方が多いかもしれません。しかし、前兆として白っぽい線が出て、そこから赤や紫になるというケースもあります。
白い線はほかの病気などの可能性が低く、ほぼ妊娠線のでき始めと考えられています。
5.湿疹
湿疹自体が妊娠線と直接関係なくできることもあります。しかし油断は禁物ですよ。
湿疹ができるのは肌が、外敵から身を守れない不健康な状態になっているから起こりやすくなっているのです。つまり、妊娠線ができやすい肌になっている証拠として、湿疹ができることがありえるのです。
また、湿疹自体が妊娠線の始まりであるケースも存在します。いずれにせよ、湿疹ができたら妊娠線ができるのかもしれない、と考えたほうが良いでしょう。
ただし妊娠に伴って起きる、別の病気が隠れていることもあるため、何日か妊娠線予防を続けているのに改善しない、むしろ湿疹としてはひどくなる場合は病院を受診しましょう。
6.急激に体重が増える
肌に現れる兆候ではありませんが、これも要注意です。
急に体重が増えるということは、おなかが急に大きくなって肌が伸ばされるリスクが大きくなるからです。
妊娠中の体重管理というと、おなかの赤ちゃんやプレママの命のためにいわれることが多いのですが、妊娠線のためにも急激な体重増加には注意したいところです。
妊娠中に妊娠線の兆候を察知したら保湿ケアを始めよう
でき始めたからもうダメだ、とあきらめて何もしないのは悪化させることにしかなりません。諦めずに根気よく丁寧に妊娠線予防のためのクリームを使って予防を始めましょう。
最近は、でき始めた妊娠線のケアを目的に作られているクリームもあるほどです。
どんどんクリームも進化していますから、今からでもできることをしよう!という意識をもってケアしましょう。
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妊娠線と正中線は似ているけど違うもの?
おなかの真ん中あたりを縦に走る黒や茶色っぽい色をした線。一見、妊娠線と思って慌てるかもしれませんが、これは妊娠線ではありません。「正中線」というものです。
誰にでもありますが、妊娠中はメラニン色素の量が増えるため、ひときわ目立って見えます。妊娠線と違って、消える期間に個人差はあるものの徐々に消えていくものなので、心配はありません。
妊娠線との見分け方は色や位置のほか、凹凸やかゆみがあるかどうか。ある場合は妊娠線、ない場合は正中線と考えられます。
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妊娠線と間違えやすい皮膚の病気
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湿疹のお話をした際少しご紹介しましたが、妊娠中には妊娠線と間違えやすい皮膚の病気にかかることがあります。ここでは3つご紹介しましょう。
妊娠性痒疹
赤い湿疹ができてかゆみが出るのが特徴。ホルモンバランスの乱れによって起こるといわれます。
妊娠性掻痒
発疹はないものの全身にかゆみが出るのが特徴です。このかゆみのため、妊娠線の兆候と間違われることがあります。
原因は、胆汁の流れが良くなくなること。ひどい場合は、普段の生活に支障をきたすほどかゆみが強くなります。
妊娠性類天疱瘡
自己免疫性疾患なので、まれな病気ではあります。胴体や手足にかゆみ、赤みが出るほか、水ぶくれができる特徴があります。妊娠中期から出産直後に起きる病気なので、特に出産前に起きた場合には妊娠線の兆候と間違えやすいかもしれません。
いずれの病気も、産婦人科医や皮膚科医を受診すればきちんと見分けて、対処してもらえるはずです。
いつも通り、妊娠線の予防をしているのになんだかおかしい、症状が治まらないという場合には速やかに受診することをおすすめします。
受診して、病気の可能性が消えたら、また妊娠線の予防を始めましょう。
まとめ
妊娠線ができ始める時期は個人差があるもの。
ピークは妊娠後期に集まっているものの、早くからできるケースもあるため、妊娠初期からの予防が大切です。
妊娠線の兆候にも気を配りながら、出産を終えるまで十分な予防を行いましょう。